2011年8月8日月曜日

新潟・福島を襲った水害ー大池では

8月8日現在ー未だに水が透明にならない大池
海外も含み、皆さんからご心配をいただきました。無事ですので、この度はまたご心配をおかけしました。ありがとうございました。

まずは美術館とその周辺の被害状況。新潟県としては記録的な集中雨量を十日町市が記録、大池は小池とつながり月見亭前の田んぼは水が入り、月見亭の石垣の半分以上に水が迫りました。美術館の大屋根は冠水状態。いわば、プールの下に屋根がある状態が長く続く。中越大震災で揺さぶられ【→中越大震災「地震災害」】、東日本大震災、長野北部県境地震、その間の限りない余震等コーキング程度ではなかなかおさまらない雨漏りも、しばらくは止まっていたものの、今回は容赦なくあちらこちらで雨漏りがありました。天井に溜まった水のせいか、漏電が原因と思われる火災報知器のサイレンがけたたましく鳴り響くなど困難を極めました。幸い美術館裏手の崖は無事でしたが、周辺の崖が崩落。

池の周辺は幾つかの崩落で池の中にまで土砂が流入。月見亭から見える高台の田んぼは、土砂が田んぼから溢れるように田んぼの外に出ました。弁天様の裏手、水源の山も崩落し、水道用ホースが切られ三日間の断水。途中も一本切られていました。さしあたり水源に近いところを、アルミの梯子を持って登りえぐられた水源近くの谷に下ろし、直径50mmのホースを足してジョイントしたところ水が出ました。【2004年中越大震災時の水道日誌

大池本村から赤倉へつながる市道は、孫さんの家の手前のカーブで大きく崩落、その先は数ヶ所道を埋めている模様。町につながる道は、菅沼橋から大池まで10カ所前後にわたって崩落。県道、菅沼から八か峠につながる落ちの水への道も交通不能。大池・菅沼は一両日孤立集落となる。その後タイヤショベルカーで車一台通れるだけの道を開ける。菅沼・大池の分かれ道から大池までの大木に囲まれた元の道の現状舗装道はほぼ無事。

山の頂上がこの状態では、町中、そして下流にいけば行くほど甚大な被害がありました。道を拡張しても木を植えず、草の種をまいた程度のところは、今回の水害では至る所崩落している。原水である山の治水がいかに大切か、人災とも思える所がいくつもありました。

【ミティラー美術館ブログ「徒然草」/ 「今回の豪雨災害」by スタッフam】

今年は災害のオンパレードで豪雪、地震、水害と国の支援を受ける形となった十日町市。

【ミティラー美術館ブログ「徒然草」/ ユンボの雪堀り
【ミティラー美術館ブログ「徒然草」/ 3.11地震の被害

地区の振興会の集まりで、隣集落の赤倉の副会長が、そこも市の下水道の水が数日間にわたって土砂をかぶり不能となる。集落も5日近く孤立。友人の彼が言った言葉が印象的。「雪、地震、水害、次は台風が来るのでしょうか。長谷川さん、乾杯を!」何故か指名されたこともない私が缶ビールを持ち上げながら「皆さん、次は台風だそうですからしっかりと生きていきましょう!乾杯!」と言いました。